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このページの原稿は, 2009年9月9日(水)〜9月13日(日)名古屋の電気文化会館で開かれたアニメーションプロジェクト animaに私が出品した展示作品の説明書きとして書いたものです。

交差する2本のゴムひもの振動が生む映像

大内雅雄

(1) 白と黒のゴムひもを両方とも手ではじいて横に振動させてください。

そうすると, 写真のように, 2本のゴムひもが交差している所に, 黒い線の像が形を変えながら動いていくのが見えるはずです。
ゴムひもを引っ張ったり緩めたりして振動させると, 像の形は変わります。 (写真の左は2本の振動数が等しい場合。右は振動数比が 1 : 2 の場合)

(2) 2本の棒を, 黒布の上で, 白棒を下に黒棒を上にして手に持ち, 交差して見えるようにして, 2本とも振動させてください。

(1)と同様の黒い像が見えるはずです。2本の振動のさせ方を変えると, 像の形も変わります。

【これらの現象の簡単な説明】 白いゴムひも(あるいは棒)だけの振動ならば, 目の残像効果によって白いスクリーンが見えます。 その上から, 黒のゴムひも(棒)の振動が重なると, 瞬間ごとに2本のゴムひも(棒)が交差する所だけ白スクリーンができずに「黒い穴」になります。 その「穴」の動いた跡が黒い線像となって見えます。 つまり, 2本が交差する点の軌跡が黒像として見えています。