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紙の曲線折り

螺旋の花

は折り紙の中心から 8本の螺旋(らせん)折り目を, 山谷交互になるように折ったものです。折り目をもっと折り曲げると(上から)(ななめから)となります。

【作り方】 型紙のpdfファイル exp(2t).pdf をクリックして開けてください。(Adobe Readerが必要)
型紙の 1枚目が8本螺旋, 2枚目が10本螺旋です。プリントアウトしてから, 型紙の曲線を工作用の紙に写し取ります。(薄めの紙なら, 型紙の上に乗せて鉛筆で写し取れます)
大きい円は, 工作全体の紙の縁になる線で, 直径15cmにしてあります。これは, 普通の折り紙にぴったり収まる円にしただけで, お使いの紙の大きさにしたがって大きさを変えてよいし, 外縁を円にする必要もありません。(上の写真では縁は折り紙の正方形のままです)
中心部の小さい円は, 螺旋の巻き込みを楽にするための穴開け用です。この小円の大きさもテキトーでよいのですが, 目安として描いてあります。

さて, 工作用紙の縁を円(あるいはお好きな形)に切り取り, また, 中心部に小さな穴を切り取ります。
次に, 後で折りやすいように, 螺旋にそってカッターナイフなどで, 【切らずに筋目を】入れます。(【切らない筋目】はハーフカットと呼ばれている) ただし, 折り紙など薄めの紙の場合, 後で折ると紙が切れてしまいやすいので, カッターナイフより切れにくいもので筋目をつける方がよいかもしれません。

次に, 8本(あるいは10本)の螺旋を1本ずつ折り目をつけてゆき, 8本(あるいは10本)が交互に, 山折谷折になるようにします。
最後に, 全体を外側から押しながら螺旋が巻き込むようにして形を作ります。(ここが苦労するかも) このとき, 特に中心部の折り目がくずれやすいので, つまようじなどで, 折り目をつつきながら, うまく巻き込むようにしてください。

うまくできると, 「螺旋の花」の中心部は, 外周部の上端と下端に対して丁度中央の高さに来るはずです。

できた形を安定させるためには, 外周を紙の帯で巻いたり, 丁度よい大きさのコップに刺しておくなどして, 1日置いておくと, 螺旋が拡がらなくなります。

【発展編】
(1) 中心部の穴は開けなくてもできます。苦労しますが, 中心点まで螺旋を折って巻き込めたらできます。しかし, 苦労してそこまでしなくても, 「中心に穴の開いた形」も私は好きです。
(2) 作り方がわかると, フリーハンドで描いた螺旋でも作れます。ただし, これも, 実際には折れない, 巻き込めない曲線になりやすいので, 工作可能な曲線を経験から学んでください。
(3) 型紙pdfファイルの螺旋は, 数学で「対数螺旋」と呼ばれるものです。中心点からの距離を r, 始線からの回転角を θ(ラジアン単位)とするとき,
r=e
で表される曲線を使っています。 (e は自然対数の底, 約2.718)
数式からプログラミングなどで描画できる人は, r=eなどに変えたり, 螺旋の本数を変えたりして作ることもできます。これも, 工作可能な螺旋の形は限りがあります。