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塾生からの文章

製造業 30代 男性

理学療法士

製造業 30代 男性

私は、愛知県内の機械メーカーで生産管理業務を担当しています。工業高校、工業系の専門学校を卒業して今の会社に就職しました。1台当たり数千個の部品を社内外の部品工場にオーダーし、期日通りに完成させて組立工場に搬入するのが主な役割です。

仕事は単調な事務作業ですが、元々モノ作りが好きだった私は、小さな部品が一つ一つ組み上がって一つの製品になって世界中のユーザーの皆様にお届けしていることに非常にやり甲斐を感じており、日々の業務改善にも取り組んでいます。

ただ一点困ったことがあって、それは業務改善で使用する種々分析手法の本質的な所がイマイチ理解できていないことでした。もちろん職場には専用の分析ツールが導入されていて必要な数値を入力すればコンピュータが計算してくれるのですが、その計算結果がどういう意味を持っているのか曖昧な点が気になっていたのです。(仕事の上では表面上は結果が出て発表等も行いますが、何か上っ面だけ理解のような気がしてイマイチ自信が持てない状態でした。)例えば統計で出てくる“分散”や“標準偏差”って何?といった感じです。インターネットや書籍で調べると見慣れない数式や記号(Σ、凵A∫、∂)に??となって消化不良のまま日々を過ごしていました。

そんな時、インターネットで社会人を相手に数学を教えて頂ける羽二生塾の存在を知り、一度相談に乗って頂くことにしました。初回はヒアリングということで、現状困っていること、分からないこと、分かりたいことを無料で聞いて下さり、数学の学び直し進め方についてアドバイス頂きました。私の場合は統計が分かるようになりたいとのニーズがあったので、まずは高校レベルの確率/統計の基本から始めましょうとなりました。2017年10月のことです。以降月2回ペース、1回約1時間マンツーマンで数学を教えてもらいながら現在(2019年7月)に至ります。

現在までに学習した分野は下記の通りです。

2017年11月〜2018年3月(約5ヶ月):確率/統計(二項分布、正規分布)
2018年4月〜7月(約4ヶ月):指数/対数
2018年8月〜11月(約4ヶ月):微分/積分
2018年12月〜2019年1月(約2ヶ月):最小二乗法、偏微分
2019年2月〜4月(約3ヶ月):順列、組合せ、二項定理
2019年5月〜現在(2019年7月):数列

現在進行形で続いていますが今振り返ってみると様々な分野を教わったことが良く分かります。これらは初回から想定したものではなく、自身の理解が進んでいくにつれて関連して気になる分野/以前から気になっていた分野が出てくるので、それを先生に相談し学習の方向性を決めていったらこうなったというだけです。確率/統計以降は自身の関心のある分野を転々としています。例えば、仕事で触れる機会のある回帰分析が気になるので少し勉強したいと言うと、偏微分を伴う最小二乗法を理解する必要があるので、まずは微分/積分をしましょう。といった具合です。

学生時代は試験や資格対策のために取り敢えず公式を暗記する勉強法が中心で、それで特に不自由を感じることはありませんでしたが、社会人となった今は、なぜその公式が導き出されたのか、その過程を理解することが大事なことに気付きました。羽二生塾にお世話になって約2年、学習の中心は高校数学の基礎部分ですが、中学校以前に習ったはずの因数分解や分数の掛け算等で躓くことがあります。式変形の途中、教科書に書かれていない行間で躓いているのです。書籍やインターネットを読んで理解できないことの原因が数学記号以外にもありました。その点、自身の学力や理解度に合わせて非常に丁寧に説明して下さるので納得しながら学習を進めています。場合によっては小学校レベルの算数に遡ることもありますが、1つずつ理解しながら段階を経て一つの定理に行き着いた時の達成感は格別です。この達成感が原動力となり他の数学分野をもっと理解して自分のものにしたいという意欲が生まれているような気がします。仕事でも以前よりも多少は自信を持って数字に向き合えるようになりました。

私の現在の関心は、統計分野に留まらず、工学や経済学で必要な数学を扱えるようになることです。少なくとも論文や業界紙に出てくる数式が何を言っているのか理解できるようになりたいです。何がゴールなのか分からない抽象的な目標ですが、少なくとも高校数学が土台になってくるはずなので、関心のある分野を中心に、場合によっては過去学習した分野の復習も織り交ぜながら、背伸びし過ぎず身の丈に合った勉強を続けて行きたいと思います。

以 上

理学療法士の場合

私は最終学歴工業高校卒の40男で、理学療法士という職業についています。この職業に就いて6年が経過しようとしています。以前は工場に勤務していました。30歳の頃転職を考え、現在の職業に就くために夜学に通って資格を取りました。この職業を行っていく上では日進月歩の医療的な知識の積み重ねが重要になると感じています。しかしながら、私にとって職域を越える分野についての医療的な知識を理解することは大変に難しく困難な問題です。

いままでなんとなくやり過ごしてきた自己研鑽を見つめなおしたとき、自分はあいまいな理解のままで過ごしてきたことに落ち込みました。それ程深く落ち込んだという訳ではなく、もう少しだけこの職業の社会的役割を深く掘り下げるためには、もう少しだけ医療的な知識の積み重ねが必要だと思いました。つまり、もう少しだけ勉強を頑張ってみようかなと思い立ったのです。せっかく勉強できる環境があるのにやらないのも勿体ないな、と最初はその程度の気持ちでした。ここで、勉強するにあたり問題点としてまず挙がったことが、医療文献を読んだはいいが統計データを理解できないということでした。文献の結論の部分をつまんで読んで鵜呑みにすればこのような問題は挙がってこないのですが、統計データが理解できないことが気になってしまうのです。なので、ここをクリアにすることは後々効率よく勉強がはかどるだろうと安易な考えを抱きました。

 私は、小学校の頃から算数をとことんサボって今まで生きてきました。というか学生のころは勉強する意味が全く解りませんでした。アルバイトをして小遣い稼ぎをした方が有意義に時間を過ごせると考えて高校三年間を過ごしました。正直、中学生のころも知り合いに頼んでアルバイトさせてもらっていました。昔は中学生でもちょこちょこ働かせてくれる所がありました(苦笑)。この私が算数を勉強しなおし統計データを理解しようと大それた考えを実行するには、一人では到底できる訳がありません。幸い現在はインターネットという便利な道具があるため、ここで一丁教えてくださる先生を探してみようと、“いわゆるググる”ことにしました。

 しばらくの間、インターネット検索で先生になってくださる方を探していたのですが、大概は受験生向けの家庭教師の先生ばかりでした。しかし、大内先生の羽生塾は社会人も対応してくださる旨のことが書いてありました。私は早速、メールを送りました。メールを送る際は、どんな感じで自分の学びたいことを伝えればよいのか?自分には算数の基礎知識が乏しいが大丈夫なのか?等、不安や心配は伴っていました。しかし、ものは試しにお願いしてみようという気持ちの方が不安や心配よりも上回っていたので送信ボタンを押すことができました。

 さて、塾での勉強の様子というと、6畳の部屋に机を横に並べて隣同士で教科書とノートと鉛筆一本ずつという風景です。机は高校の時に使っていたアレです。最初は微妙な先生との距離感に多少の戸惑いを感じました。しかし、教壇の前に立つ先生の目線とは異なりますし、自分のノートに勉強の内容を直接書き入れていってくれるので見直した時にも便利なノートが自然に出来上がります。しかも、覚えたい言葉が数式と一緒に書き込まれているので意味が明確にイメージできて考え方が整理しやすいと感じています。

この間は自分の身の上話をして算数の勉強はあまりしませんでした。また、ある時には先生の趣味のピンホールカメラの話を聞かせてもらいました。という具合に必ず算数をするばかりではありません。というのも、私は受験する訳ではないので勉強のペースをゆったりしてもらえるように頼んでいます。また、私の算数の基礎知識に合わせて進めてくださいますし、解らないところは何度でも何回でも教えてくださるのも助かっています。毎週小一時間教えて頂いているのですが、仕事や所用(飲み会とは言わないですが)で都合が合わない時には休みます。少しずつでも続けて学んでいきたいと考えながら2年が経過しようとしています。(2014年冬)