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立体的な切り方

立体の性質を使った切り方の一例を示す. 他に立体的な方法として「分割を早める」の補足に考え方だけ書いた.

【ルール】今までと同じ. ナイフだけを使ってケーキやようかんを等分割する.

3等分と6等分

を面ABCDが前面で面EFGHが後面の直方体と思って見てください. 3等分するには, まず,
のように, 1頂点Dから, 上, 前, 右の3面上の対角線 DE, DB, DG を, 糸で記しておく. 直方体の対角線 DF は実際のケーキでは見えないが図には記した. あとは, ナイフで, 面DEF, 面DBF, 面DGF を開くように, それぞれ切ればよい. 結果, 3個の四角錐, DBCGF, DFGHE, DBFEA に分けられるが, この3個はもとの直方体を3等分割する.

直方体の辺の長さを図のように BC=x, CG=y, CD=z とすると, 錐の体積の公式により, DBCGF=xy×z÷3, DFGHE=xz×y÷3, DBFEA=yz×x÷3 となり, いずれも等しい.

6等分するには, 3面上の対角線 DE, DB, DG を, それぞれ反対側の面まで切りぬけばよい. たとえば, DE にナイフを当て, 反対側の面の対角線 CF にいたるまで, まっすぐ切りぬく. 図は省略.

24等分

のように, 3面にそれぞれ面の対角線を2本ずつ糸で引く. そのうちの 1本の対角線にナイフを当てて, 面に垂直に切り進み反対側の面まで切りぬく. たとえば, 対角線ACから切り進むと, 対角線EGまで切り抜く.(途中でナイフの刃は辺AEと辺CGを通っていくことになる) ケーキの全体の形はそのままにして残りの 5本の対角線からも同様のことをすべておこなうと, 直方体は 24等分割される. 24等分割された 1片は, たとえば, の四面体MCNDである. M は直方体の中心位置で, EC, BHなどの対角線が通る. N は DG と CH の交点. この4面体MCNDは, 切り開く3平面 ADGF, BCHE, CDEF, と面DCGH によって囲まれている. 全体として, 分割によって, 直方体の6面をそれぞれ 4等分する24の三角形がそれぞれ M と結んで24の四面体をつくる.