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シャボン膜に糸輪の穴. および, シャボン膜を固める方法

↓真上から
(実物の直径は5cm弱)

針金の輪にシャボン膜(石鹸膜)を張ってから, 糸の輪をそっと乗せ, 輪の内側だけ膜をこわす. すると, 写真のように, 糸輪は, 膜面に浮いたまま, まん丸い穴を作る. 針金の輪のいびつさと無関係に, 糸輪の穴は, コンパスで描くのと同じくらい正確な円のようだ. また, シャボン膜に青空が映っている.


↓ななめから

上と同じものを, ななめから撮った. 写真のシャボン膜の左上部分に, 虹色が見えている.


作りかた. この実験は簡単で, しかも, 子どもも大人もおもしろがるのでシャボン玉遊びの時楽しめます. 手順と注意を書いておきます.

穴がまん丸くなるワケ. シャボン膜はどこでもその小さな部分部分が引っ張りあっているので, 膜の面積をできるだけ小さくしようとします. 今の場合, 膜面積をできるだけ小さくするということは, 言いかえると糸輪の穴をできるだけ大きくするということです. 糸輪の周の長さは一定で, 周一定で面積が最大の平面図形は円なのです. (この実験は, 周一定で面積が最大の平面図形が円であることのきれいな実例といえます)

シャボン膜を"固める"方法. 実は, 上の写真のシャボン膜は, できてから何時間もたってから撮影しました. シャボン膜がこわれなかったのです ! 静かに放置しておいたら, 上で書いた調合液のこわれにくさのため, 思いがけないことでしたが, 膜がはじけずに固まったのです. 風があたると膜の表面にさざなみができるほどの薄く柔らかい膜ですが, 流れることはないので液体ではないです. その状態で撮影したのが上から2枚目の写真です. その後も膜はこわれずに安定しましたが, 補強のため, アクリルを有機溶剤に溶かした液につけてアクリル膜にしたのを, さらに10日後に撮影したのが一番上の写真です.

【追記 2002年12月】その後も, シャボン膜がこわれずに残ることは時々あったが, 2002年に市販の「消えないシャボン玉」(Touchable bubbles)を知ったので, いつでもシャボン膜を残せるようになった。

【作成&撮影】 2001年4月