Haniu files の トップページへ

針金に張る膜の形遊び

(中央の"紫花"の実直径が約4.5cm)

針金で作った形をシャボン液につけて膜を張らせると美しく不思議な曲面ができます。シャボンのかわりに樹脂をふくむ液体を使うと, 膜が固定されます。 このことを, 私は, 1988年頃, 増田嘉彦さんに教わりました。誰でもすぐ作れます。作り方

左写真の 4個も次の「目次」の作品も, ほとんどすべて, 「針金は 1本だけ使い, 1ヵ所だけで閉じた輪にする」というキュウクツなルールで作ってます。その結果, 膜面は, どんなにねじれ曲がっても一つながりの一枚です。 どれも樹脂膜造形の可能性を探る試作段階です。

似たようなことを試している人を, 私はほとんど知りません。ご存知の方があれば教えてください。


「形遊び」の目次.
  • 写真ではなく, リンク用の文字をクリックしてください。
  • 左右2枚組のステレオ写真が多いですが, 1枚ずつ普通の写真としてもごらんになれます。
  • ステレオ視は, 熱心にやりすぎると目が疲れることがあるのでほどほどに。

以下は, Web公開の新しい順。

これらの作品の共通の特徴

どの作品も, 針金は 1本だけで, 1ヵ所だけで閉じた輪になっています. 少しくわしく言うと, もし, 膜を取り去って針金を伸ばしていくと, ひとつながりの輪に変形できる, ということです. 変形すると, ほとんどは一つの丸い輪に, 一部は結び目のようにからまったままの輪になります. (例外として, 輪が閉じていないのに膜を張っている作品もあります) また, 写真ではわかりにくいのですが, 針金と針金が途中でくっついていることはありません. (製作の失敗で, くっついてしまっていることはありますが)

以上の制約は, 限られた手段だけでできるだけ広く技法を開拓するという楽しみのために課したルールです. いつまでも, このルールにこだわるつもりはありません.

膜面は, ひとつながりの一枚で, "穴"があいている作品には,「メビウス輪」と同様に「表裏がない」ものも多い. 「表裏がない」というのは, 膜面のどこからでも, 一方の側の表面をたどってゆくと, フチの針金をまわりこまずに, はじめの所の反対側の表面に行ける, ということです. 針金輪に膜を張ると, 裏表のない輪は簡単にできるのです. ただし, 近作は「裏表あり」も増えています.