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「アートとしての数学」第41回(2007/6/9)メモ

樹脂膜工作

前回の石鹸膜の形を残すために手軽な方法は, 石鹸液の替わりに樹脂液を使うことである。アメリカンフラワーという工芸で葉や花びらを作るための樹脂液がディップ液という名で市販されており, 私はそれを使っている。ディップ液は株式会社トウペの製品で, 東急ハンズであつかっている。

リンク → 針金に樹脂膜を張らせる簡単な作り方 / 大内が作ってきた樹脂膜工作

大内が試してきた樹脂膜工作の方向性

針金枠の形は, ほとんどすべて, 「針金 1本だけを巻いてから一ヶ所で輪を閉じる」というルールで作ってきた。これだけでも多くのタイプの樹脂膜の形が生まれ, まだ作れていないタイプの形がどれくらいあるかもわかっていない。19世紀後半, プラトーが多くの実験結果から「単一の針金で作った閉曲線は, どんな形をしてようとも, 長すぎない限りは, 必ず一つの石鹸膜の境界となる」ことを知った。これは, 数学的に証明されるだろうか ? というのがプラトー問題と呼ばれる難問となった。

私の工作の諸タイプの基本形だけ挙げておこう。